序 技術力で勝る日本が、なぜ事業で負けるのか
- 日本の自動車産業、最大の危機
- なぜインテルだけが勝ち残るのか?
- 武将(技術)の強さか、軍師(戦略)の知恵か
- 負ける日本の、二つの問題意識
- 「三位一体」型戦略の本質
- 知財マネジメントをどうやっていくのか?
第1章 成長か? 発展か? ──モデル錬磨とモデル創新
- 「成長」と「発展」の違いを理解する
- モデルを変えられて負け続ける日本
- 妹尾のイノベーション七原則
- 生産性向上だけで “競争力”を語ってよいのか?
- コラム▼スポーツと日本人の創造性
- コラム▼新規事業が生まれない産業生態系の枯渇
第2章 イノベーションモデルの基本型 ──二つのサイクルモデルと一つの促進モデル
- イノベーションモデル(1)
- 技術起点型知的創造サイクル(テクノロジープロジェクションモデル)
- コラム▼知的創造サイクルにおける知財関係者の寄与
- イノベーションモデル(2)
- ビジネスリフレクションモデル
(事業構想・イノベーションシナリオ起点型事業創造サイクル)
- イノベーション促進モデル
- ソシアルイシューマネジメント型(社会問題起点型)
第3章 インテル・インサイド、アップル・アウトサイド ──計算ずくで創られるイノベーション
- インテル・インサイド:基幹部品主導で完成品を従属させる
- 日本の部材産業は本当に強いのか?
- アップル・アウトサイド:完成品イメージ主導で部品を従属させる
- 大企業も中小企業も学ぶべきこと
- コラム▼スマイルカーブと付加価値
- 次は自動車産業が崩される?
- 電気自動車普及の衝撃を甘く見るな
- 新ロボット産業も崩される?
第4章 イノベーションモデルのイノベーション ──新しい十分条件の登場
- プロパテントからプロイノベーションへ
- 米国の競争力政策の歴史を俯瞰すると……
- イノベーションモデルはこう変わってきた
第5章 技術のオープン化が市場を拡大する ──「内クローズ、外オープン」の衝撃
- 製品特性とビジネスモデル
- コラム▼標準化の基礎知識
- コラム▼中国が仕掛ける「国際標準化モデル」の革命?
- 技術のオープン化が新規モデルを普及させる
第6章 イノベーションイニシアチブと「三位一体」経営 ──「発明」と「普及」を組み合わせる戦略的シナリオ
- 新しいイノベーションモデル:研究開発段階の協業
- コラム▼分業と協業
- コラム▼「オープン」と「コラボレーション」の誤解
- 新しいイノベーションモデル:製品開発と普及における分業
- コラム▼ディフュージョンの意味
- 三つの「オープン戦略」
- イノベーションイニシアチブ
- 「三位一体」経営へ──ビジネスモデルのせめぎ合い
- コラム▼「日本チーム、猛攻一七安打、二〇残塁で零封される」~技術の残塁の山をつくるな~
- コラム▼日本企業の自縛、自爆(門前和縛り、役満縛り、役決め縛り)
第7章 ビジネスモデルと知財マネジメント ──事業競争力の保持・強化に向けて
- 知財マネジメントの基本的前提
- コラム▼特許の量と質から特許の使い方の質へ
- 「事業戦略」における知財マネジメント
- 事業競争力強化の知財マネジメント(1)
- 事業リスクの最小化(リスクミニマム)
- 事業競争力強化の知財マネジメント(2)
- 事業機会の最大化(チャンスマキシマム)
- プロイノベーションで変わる、知財マネジメントの意味
- コラム▼事業における知財マネジメントの位置づけの変化
- ビジネスモデルと知財マネジメントを対応させる
第8章 可変的/発展的イノベーションモデルへ ──科学技術立国・日本に至る道
- 診断書──なぜ、技術で勝って、事業で負けるのか?
- コラム▼モデルの変容と多様化に対応する
- 役員・幹部が率先してモデルを再点検する
- コラム▼「真珠湾・マレー沖海戦思考」
- コラム▼水に流す前に、真摯に振り返る
結び:科学技術「大国」から「立国」へ
補章 思考イノベーションのヒント
- 妹尾流創発思考
- コラム▼日本のノーベル賞受賞者を知っていますか?
あとがき |